RENE LALIQUE(ルネ・ラリック)
(ルネ・ラリック:1860年~1945年)

ラリックは、はじめ宝飾作家としてアールヌーボー調の優美な作風で認められ、そのデザインにガラスを取り入れるなどしていたが、1900年以降、次第にガラス作家としての道を進み始めた。そして第一次世界大戦後は、自らのガラス工場を入手して本格的な製造を開始した。ここでは工業化、能率化を図りながら良質のガラスを作ることを目的として研究が進められ、圧搾空気による吹き込み法み蝋型のガラス鋳造法の開発で、繊細な表現が可能となった。素材としては、量産に適したセミ・クリスタルや乳白色のオパルッセントグラスが用いられ、花瓶、壺、食器、照明器具、装身具、室内装飾品などが生産された。

照明器具に関すると、ラリックのデザインによるランプはアール・デコ様式の典型とも言えるので、アール・ヌーヴォーのそれと比べると、照明としての機能-明るさ、をより重視したデザインとなっている。ランプシェードやウォールブラケット、天井から吊すハンギングランプは鋳造ガラスで、そのレリーフがレンズの役割も果たして、室内に柔らかい光を投げかける。

ラリックは室内装飾全般も手がけていたので、照明器具もその一部として機能的にデザイン処理する傾向にあ バッカス った。色彩を極力抑えてガラスの厚みで光の変化を演出し、表面には酸処理によるフロスト効果などで、繊細な味わいを与えている。<スザンヌ>ような照明をくみ込んだ小像や、天井や壁にはめて裏から光を当てるパネルも数多く制作された。


主な作品

バッカス
LENE LALIQUE 取扱作品一覧

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